『ビタミンF』(重松清)

ビタミンF (新潮文庫)
「F」って何?それは後記に書かれていますが、FamilyとかFatherとか家族にかかわる言葉の総称。
年頃の子供が2人いる、37・8歳前後の父親の目線から描かれた風景。
どこにでもありがちで、ラブラブハッピーな頃には他人事だと思っていた家族の事象が表現されています。
 
結婚を控えた20歳前半の人がこれを読んだら、将来の出生率は1を切ること間違いなし!
とても軽く書かれていますが、読後感は胸が詰まる思いでいっぱいになります。
 
『家族というものは“帰るところ”ではなくて、そこから“出て行くところ”』という言い回しに、激しく同意。