『OUT』桐野夏生

OUT 下 (講談社文庫 き 32-4) OUT 上 (講談社文庫 き 32-3)
キリノ
でも、なんかすっごく圧倒的な描写力に引き込まれました。
次から次へと予想もしない展開へ。
先が先が…と気になる作品はそうそうないですよ。通勤時間中だけが読書タイムなので、集中して読むために、始発電車待ったり、遠回りして座ったりなんかしてましたもの。
 
わたしは、ストーリーを頭の中で映像化しながら読むタイプなので、頭ん中には凄まじい映像が!
この、黒いドロドロした感じは「白夜行」以来。でもあれは根底に切ないラブストーリーが流れていますけど、この作品はそんなことお構いなし。
誰が主人公なのかはっきりしないし。
ラストはそんなんでいいの?“広げた風呂敷を畳まない”展開なのかっ!
弥生はどうした?安なは?
 
ともあれ、好き嫌いの別れそうな作品でした。